2025.6.13

年間539本のショートドラマ制作から見えた真実 - ただのコンテンツじゃモノは売れない

こんにちは

主にショートドラマ制作を営んでいる会社、株式会社HA-LUで取締役COO / ビジネスプロデューサーを務めています。稲葉 潤です。

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最近、メンバーに撮ってもらった👀

ざっくり経歴(一部抜粋)
2020年4月:青山学院大学 総合文化政策学部 えぐちりかラボ在籍
2021年10月:株式会社エイベックス・エンターテイメント ビジネスアライアンス営業本部(現:株式会社エイベックス・アライアンスパートナーズ)
2023年1月:株式会社Gaudiy コミュニケーションデザイナー
2024年7月:株式会社HA-LU 取締役COO、現職

大学時代、電通のアートディレクターであるえぐちりか氏の研究室(大学時代は「ラボ」という呼称)に所属して以来、「広告コミュニケーション」に興味を抱き、各種授業を選択・専攻をするに至ります。

キャリアは、コーポレートやIPコンテンツのブランド設計を担うコミュニケーションデザイナーとしてスタートし、昨年4月のHA-LU創業時からは、ショートドラマを年間500本制作する組織体制の構築へ奔走。

現在は、コンテンツ事業部を社内のつよつよメンバーへ権限移譲し、2025年1月からコンテンツ事業部でのショートドラマ制作体制を企業のマーケティング支援向けに展開する「ビジネスプロデュース部門」を新設。部門責任者を担っています。

主な業務は、広告主様やメディア関係者とのアライアンス締結を推進し、ドラマコンテンツ配信やIP権利分配の調整、制作進行の要件定義・実行を担うなど、多岐に渡っています。

そんなHA-LUから、早速めでたいお知らせ ↓

株式会社HA-LUは、2025年4月30日に1周年を迎えました🎂

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おめでたい!👏

まずは支えてくれているHA-LUのみんな、普段HA-LUから配信するコンテンツを見てくださっている皆さん、そして挑戦を見守ってくださっている株主の皆さん、本当にありがとうございます。

1期目での歩み

年間のショートドラマ制作本数は?

株式会社HA-LUは、昨年2024年4月に設立。当時は、国内で数少ない「ショートドラマ制作会社」として事業をスタートしました。

設立1期目、年間で制作したショートドラマ本数は、累計539話。

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SNSで展開する「無料視聴する短編ショートドラマ」に始まり、国内ではBumpやFANY:D・海外ではTop ShortsやDramaBoxなど各種ショートドラマプラットフォームで展開する「話課金視聴する長編ショートドラマ」など、多くのコンテンツを手掛けてきました。

合計500話以上のドラマコンテンツを作ると意気込んだ2024年4月。1年後、しっかりと累計539話のショートドラマを世へ送り届けることができました。

SNSショートドラマの平均再生回数は151.4万回

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SNSドラマ総再生回数は、308,868,243回
平均再生回数は1,514,060回

運用中のアカウントの合計FW数は378,453人。

1年前、市場が伸びているとは知らず、半ば「青春したい!」という邪な気持ち(!?)で「学園ドラマ」を制作しはじめてから、年間を通じて大きなトラフィックを獲得することができました。

そんなHA-LUの創業秘話は、こちらのnoteから。

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1期を締めくくる2025年4月3日には、テレビ東京の長寿経済番組「カンブリア宮殿」に出演。

「カンブリア宮殿」で株式会社HA-LUの放送が決定 株式会社HA-LUのプレスリリース(2025年3月28日 15時00分)「カンブリア宮殿」で株式会社HA-LUの放送が決定 prtimes.jp

また代表のはるぼーは、今年度「Forbes 30 UNDER 30 Asia 2025:SOCIAL MEDIA, MARKETING & ADVERTISING部門」に選出。

「Forbes 30 Under 30 Asia 2025」にHA-LU代表取締役CEO岡春翔が選出 株式会社HA-LUのプレスリリース(2025年5月15日 16時30分)「Forbes 30 Under 30 Asia prtimes.jp

創業1年目とは思えない、大きな実績を積み上げることができました。

こうした実績を積み重ねることができたのは、ひとえに応援してくださっている皆さまのお陰です。改めて、本当にありがとうございます。

α / Z世代向けコンテンツ会社として

HA-LUは「青春ショートドラマ」を起点に創業して以後、"α / Z世代向けコンテンツ開発" につよみを抱き、大手企業様とのブランディング / マーケティング支援を伴走しています。

ですが、正直感じていること。

α / Z世代マーケティングは、めちゃくちゃ難しい

平均年齢25.6歳の私たちですら、そう感じている。
その背景の1つにあるのは、この若い世代から広まる「界隈化」です。

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無限にある

SNSネイティブである若者を中心に広まり始めた、新たな生活者のまとまりである「界隈」。現代では、各界隈ごとの「推し活」が大きなムーブメントになることで、若年層を中心に趣味趣向は多様になっています。

そんな中で、近頃話題になっているのが「ショートドラマ」です。

ショートドラマとは

中国・北米で流行がはじまった、1話1分から1.5分の短尺ドラマ。

有難いことに、この1年間でHA-LUは、特にこの「ショートドラマ」で大きく期待の眼を向けられる1年になりました。

日本でも、2024年のTikTokトレンド大賞で「大賞 / 特別賞」をW受賞するほど大きな話題になっています。もはや一過性の流行ではなく、文化的に可処分時間のパラダイムシフトが起きている、ドラマの「短尺化」。

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ですが、その流行りの正体と実態は、正確に捉えることが重要です。


この1年間、僕らが業界のど真ん中で、年間539本のショートドラマ制作を通じて感じたこと。それは、

ただのコンテンツじゃ、モノは売れない

ということ。

正直、"一過性の再生回数だけでは、リアルな行動変容まで起こせない" そんなことを、1年間の事業経営を通じて痛感しました。

それは一体なぜなのか。そこに対して、HA-LUは、業界は、どのように向き合っているのか。

今回は「周年note」として「本邦初公開、HA-LUの "ビジネスサイド" をディープに語る!」そんなnoteを全3回に分けてお届けします。

株式会社HA-LUが1年間向き合ってきた「ショートドラマ制作」で見えた真実について、ぜひ、正直にお伝えさせてください。

周年note「年間539本のショートドラマ制作から見えた真実」
1話:「ただのコンテンツじゃモノは売れない」

2話:「ショートドラマで儲けるのは至難の技」
3話:「それでもHA-LUはドラマを作り続ける」

※ 今回、良かれと思ってUGC的に業界事例を載せていますが、もし癇に障る表現等あればDMでお申し付けください。また、本noteは個人としての見解を多分に含みます、あらかじめご容赦ください ⚠️

目次

まずは「ドラマ」が培ってきた、
これまでの歴史を紐解いていきたいと思います。

歴史的にみたメディアの成り立ち

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引用元

かつて、一家団欒、テレビが娯楽の中心だった時代。
そこには、テレビ局と大企業が一緒になって、ドラマという「メディア」をつくりあげてきた歴史があります。

例えば、有名恋愛リアリティーショーである「テラスハウス」は、放送開始当初はトヨタ自動車が一社提供していました。

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引用元:FOD

その一社提供を如実に表しているように、毎話「テラスハウス」の冒頭では下記のナレーションがMCによって説明されます。

テラスハウスは見ず知らずの男女6人が
共同生活する様子を、ただただ記録したものです。
用意したのは、素敵なお家と素敵なクルマだけ。
台本は一切ございません。

しれっと「クルマ」が匂わされているような形で、プロダクトプレイスメントがされています。

つまり、広告主がお金を出して、テレビ局がコンテンツをつくる。そして、そのコンテンツが視聴者の心をつかみ、途中に差し込まれるCMも相まって、企業ブランドが記憶に残っていく ──。

それが、メディアビジネスの原点でした。

しかし、世は大スマホ時代。
若年層の中で「界隈化」が進んだ今、その流れは大きく変わりました。

画面が変わり、時間が短くなり、ユーザーの接触態度、属している「界隈」も無数にわたっている昨今。特に、そんなデジタル社会を生きている「α / Z世代」はその傾向が顕著です。

だから、α / Z世代マーケティングは難しい。

そこで注目が集まっているもの、それが「ショートドラマ」です。

SNSは、現代のマスメディア?

2024年あたりから、テレビ、新聞、ラジオ、雑誌…かつて「マスメディア」と言われていた彼らが、今や "オールドメディア" と揶揄されるケースが増えてきました。

その理由はとてもシンプルで、「そこに、ユーザーの消費時間が集まらなくなってきたから」だと感じています。事実、テレビの試聴時間は、約70%もの若者が5時間未満。

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引用元:テテマーチ

いま、僕ら若年層が日常的に触れているのは、勿論スマートフォン。

例えば、アニメ「進撃の巨人」。私の友だちは、全4期あるアニメの中で、全話あらすじだけ読んで、面白いバトルシーンだけ見て楽しんでいました。

すべては「友だちとの話題についていく」ため。

(あまり声を大にして言いづらいですが、自分も正直、ちょっと分かる🤫)

それだけ、若者は「短い時間で、効率的に情報を摂取するか」を無意識的に考えている。実際に、YouTubeやTikTok、InstagramといったSNSが、かつてのテレビのように人の目と時間をつかんでいる昨今。

今の時代において「マスメディア」を定義し直すとするなら、

生活者の可処分時間をどれだけ預かっているか

これが、新しい基準なのではないかと感じています。

その観点で見たとき「ショートドラマ」の視聴シーンは、スクロールの合間、ちょっとした移動中、寝る前の数分など…。

僕らはショートドラマを、世の “隙間時間” を自然と預かれる「SNSという次の時代のマスメディアに耐えうるコンテンツ」だと、本気で考えています。

では、HA-LUではどのような形で企業と手を組み、ドラマコンテンツを作っているのか。ここから、よりステップアップした実務的なお話をしていきます。

スマホ時代のスポンサーシップ

多くの企業様からご相談いただくのが、「1話単位でのショートドラマタイアップ」です。特定の商品やサービスを通常のストーリーへ自然と組み込み、視聴者に “広告っぽさ” を感じさせずに届けられるのが特徴です。

HA-LUが手がける「ハル学園」シリーズでは、各種SNSインサイトを合算すると、特定年代へ平均約180.2万人にリーチしています。これは、地上波ドラマの同層平均到達数と比べて、約1.63倍近い数値です。

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1期目での再生回数トップコンテンツ

さらに、ビデオリサーチ等の推計から見るに、地上波ドラマにおける18〜34歳単体のリーチは推定約60万人前後とされており、この視点では3倍以上の若年層接触を達成していることになります。

とはいえ、SNSは基本「ながら見」のメディア。

たとえば、スマホを片手にベッドでゴロゴロしながら。通学や通勤中にイヤホンで、別のことをしながら。そういう「半分だけ集中した視聴」が、ショートドラマの多くを支えています。

ながら見のユーザーに対して「1話単位でのショートドラマタイアップ」を完全試聴させても、それは「単なるコンテンツ消費」で終わってしまうかもしれません。

商材露出でショートドラマを掛け算するテストマーケティングとしては問題ないものの、1話だけの配信では、コンテンツとしては楽しめても、売上への貢献や広告効果の計測は難しいのが実情です。

・スマホをスクロールしていたら、たまたま出てきた。
・なんとなく見ていたら、感情が動いた。

多くの視聴者にとって、ショートドラマとの出会いは、そんな「受動的な接触」から始まります。テレビCMのように「観なきゃいけない」わけでもなく、映画のように「お金を払って覚悟を持って観る」わけでもありません。

偶発的な出会いの中で「能動的に視聴する」ように移行していく。

これがショートドラマの最大の特性であり、魅力です。一方で、この視聴態度がもつ “限界”も、 ちゃんと理解しておく必要があります。

「ファネル」で語るのは、ちょっと時代錯誤?

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引用元

マーケティング業界だとあるあるな「まずは認知されて、そこから興味を持たれて、比較・検討を経て、やっと購買に至る」──という流れ。

これをマーケティングファネルと呼びます。ブランドの中では、1つこのフレームワークが用いて、物事が考えるケースが多いように感じます。

でも、僕らにとって「このファネルが本当に“今の購買行動”に合っているのか?」と聞かれると、正直ちょっと疑問。

そもそもユーザーは「知った」からといって、必ずしも興味を持ち続けてくれるわけではありません。特に僕らは、毎日大量の情報に触れているため、「知った」そばから忘れていく。これはもはや避けられない前提条件です。

また、SNSでは情報の流通スピードも早く、コンテンツが“界隈”の中で短期間に消費されては流れていく現象が日常的に起きています。こうした環境下では、古典的なフレームワークをそのまま信じすぎると、マーケティング設計のリアリティを失いかねません。

「ポカリを認知して買う」人はいない

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ポカリを見て、感じること

たとえば、ポカリスエットをSNSで見て「ふーん、ポカリスエットか」と一度認知して興味関心を抱き、購買する人は、少ないと思います。

たとえば、コンビニにいる時。

・夏場、喉を乾いていたとき、情景や味わいを思い浮かべて「ポカリが飲みたい」と感じる。
・体調が悪いとき、塩分を適切に摂るために「ポカリを飲めるように」と準備しておく。
・部活動の途中の熱中症対策として、水分補給を考えたときに「ポカリを飲みたい」と手に取る。

それは、生活者が「ポカリスエットを認知しているから買う」のではなく、「特定のシチュエーションで、真っ先に思い出される」から買う。つまり、「いつ・どんなシチュエーションで想起されるか」が購買の鍵になっています。

生活者からすると1度ショートドラマを見て、一度忘れて、部活帰りのコンビニで喉が渇いたときに、たまたま思い出して「あ、これあの時見たやつじゃん」と手に取る。そういう買い方のほうが自然かもしれません。

「そのタイミングで思い出せるか」がいちばん大事

でもこれって、1回のCMや1本の投稿だけじゃ、なかなか難しい。

この「想起」を生むためには、単発の広告だけでは不十分です。特に、短尺動画が日常的に消費される現在では、1回の投稿で強い印象を与えるよりも、コンスタントにユーザーと接触することが重要です。

脳科学に、エビングハウスの忘却曲線という言葉があります。

人は、1度覚えたことを1週間経つと76%が忘れてしまいます。ですが、定期的に接触数を設けることで、記憶に定着し、純粋想起率が高まります。

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引用元

ただ、単発のドラマだけでは「瞬間的なバズ」で、消費者の前に一度現れるだけに終わってしまう。そのため、"定期的に情報を届ける" ことで記憶の定着を促すことが、ブランド構築の観点でも有効です。

SNSショートドラマ活用の国内事例

近年、SNS上でのショートドラマコンテンツの継続的な運用を通じて、中長期的なブランド構築に取り組む企業が増えています。

単発の広告よりも、ユーザーとの「複数回接触」を重ねることで、ブランドへの好意や信頼を深め、結果として、中長期的な顧客獲得コストの改善に寄与するアプローチが注目を集めています。

私自身が、ユーザーとして見ていて「素敵だな〜」と思ったお取り組みをいくつかピックアップさせていただきました。

事例1:ドラマを起点とした、新しい広報訴求

NTTドコモ公式アカウント

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NTTドコモでは、月間およそ10本ショートドラマを載せていますが、月にもう1本だけ訴求度の高いコンテンツを載せています。

例)
・NTTドコモの職員と一緒に、ショートドラマを見てみた
・NTTドコモのイベントに、ドラマ出演者が行ってみた
・NTTドコモらしからぬヘアアイロンの紹介だと思ったら、実は「ドコモの社内ベンチャー制度」で創業した、子会社の商品だった

このように、まずは継続的なショートドラマ配信によって、エンタメを起点にユーザーを惹きつける。

そこから、より訴求度の高い企業理解コンテンツを通じて、ブランド理解や商材への関心へと導く設計が、大きく企業プロモーションに寄与をするコンテンツ設計に仕立てられています。

事例2:TVCMとドラマが連動!?

KitKat「きっと青春の1ページ」

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KitKatのTikTok公式アカウントでは、「きっと青春の1ページ」と題したショートドラマシリーズを継続展開しています。

このシリーズでは、一貫したコンセプトと同じ出演者によるストーリー展開で、コンテンツへの没入感を高めています。

さらに最近は、その世界観を維持したままテレビCMも展開され、話題になりました。年間を通じてショートドラマコンテンツを投稿する過程で、同じ出演者・作風で放映したテレビCMで、ブランドの世界観を維持しながらクリエイティブを提供しています。

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引用元:電通報

実際に、ショートドラマとテレビCMを重複接触させることで、大幅にブランドへの態度変容が向上するというデータが、電通報より発表されました。

SNS × マス広告の連携という観点からも、ショートドラマとテレビCMの掛け算によって、新しいブランドコミュニケーションのかたちを提示した事例です。

事例3:某、有名番組がショートドラマ化!

今日好きになりました。「今日々是好日」

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AbemaTVの人気恋愛リアリティショー『今日、好きになりました。』のスピンオフとして誕生したのがショートドラマアカウント「今日々是好日」です。

このアカウントでは、番組内でカップル成立・不成立となった出演者たちが “もし同じ学校に通っていたら” というパラレルワールドで、ショートドラマを展開。

視聴者にとっては、推しカップルの「ifストーリー」を疑似体験できるような二次創作的要素が人気を博し、開始からわずか1ヶ月で、総再生数5,400万 / 総フォロワー数15万人を突破。

瞬間的に、メガヒットコンテンツへと成長しました。

「ABEMA」恋愛リアリティーショー『今日、好きになりました。』のショートドラマアカウント『今日々是好日』開設から1か月で総再生数5400万、総フォロワー数15万人を突破 株式会社AbemaTVのプレスリリース(2025年4月22日 18時10分)「ABEMA」恋愛リアリティーショー『今日、好 prtimes.jp


これらの事例に共通するのは、「ブランドが単発の訴求をするのではなく、物語を通じてファンとの継続的な関係性を築いている点」です。

ショートドラマの持つ “共感性 / 反復性” を活かし、従来の広告手法とは異なる文脈でユーザーにリーチする戦略は、今後ますます重要性を増していくのではないでしょうか。

モノが売れるようになるための挑戦

正直、一般的にショートドラマは参入障壁が低い分、誰でも撮れるのが特徴です。ですが、ショートドラマで「モノが売れる」を実現するには、いくつもの工夫が必要。

そこで僕らは、下記3つを重要視してショートドラマ制作をしています。

1. ファンを動かす
2. たくさん見てもらう
3. 意味ある物語を描く

1. ファンを動かす

まず大切なのは、「応援したくなる存在」になることです。

つまり、広告効果の専門用語でいう「純粋想起率」を高めること。「〇〇といえば、あのブランド!」と自然に思い出してもらえる状態を目指します。

このために重要なのが、アカウントへのファンエンゲージメントや、出演キャストによるファンベースの活用です。

最近だと、先術したショートドラマアカウント「今日々是好日」と同じようにファンの喜ぶアカウントが立ち上がりました。、2025年4月「seju」所属のタレントが出演する、ショートフィルムチャンネル『瞬間seju』です。

ショートフィルムチャンネル『瞬間seju』を開設 | seju GROVE株式会社(本社:東京都港区、代表取締役社長:北島惇起)内のプロダクションレーベル「seju」(読み:セジュ)は、 seju.tokyo

こうしたいわゆる「界隈」「箱推し」に刺さるようなプロジェクトが、ここ数ヶ月で複数件立ち上がっており、芸能人や、SNS上でのファンを多く抱えるタレント / アーティストの起用は、企業タイアップにおいても有効打です。

HA-LUでも、昨年ショートドラマアカウント「ハル学園」で配信した「チグハグな2人」は、楽曲「チグハグ」で2023年一大ヒットした、THE SUPER FRUITSさんの皆さんにご出演いただきました。

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結果として、本ドラマコンテンツは「FW数増加775%アップ / 総再生回数が921.3万回を突破」し、最終的には「マイナビショードラアワード2025」の大賞にもノミネートされるなど大ヒットを記録。

こうしたコラボは、既存ファンの盛り上がりだけではなく、新規ファンにも

「この楽曲、聞いたことあったけどこの人たちが出ていたんだ!」
「メンバーたち、すごい親近感」

と、新たなファン層開拓に繋がる、大きな盛り上がりを見せました。

特に、HA-LUでは「青春」が1つのブランドイメージであることから、セクシュアル / バイオレントな表現を控え、ブランド毀損を控えることをガイドラインに、クリエイティブを制作・配信しています。

そして最近は、こうした芸能人やアーティスト、メガインフルエンサーの出演が顕著です。参入障壁の低かったショートドラマコンテンツも、どんどんファンベースを蓄積してリッチコンテンツ化してきています。

2025年の日本のショートドラマ業界は、ユーザーによる「いいね・コメント・リポスト」などエンゲージメントを高める設計や、キャスティング段階からの工夫で、如何に「ファン」を巻き込んだコンテンツ設計力が勝負どころです。

2. たくさん見てもらう

先述の通り、縦型プラットフォームのユーザーは「ながら見」することが大半。そのため、ただ1回ショートドラマだけを見ても、ユーザーは「消費」するだけで、中々記憶に残りにくいのが現実です。

そのため、先述の忘却曲線にも基づき、HA-LUでは、月に6本以上(5日に1本配信)でのショートドラマ配信を推奨しています。

TVCMは、莫大な広告予算に対して、少ないパターン数でしかクリエイティブを出稿できません。1回見ただけでは終わってしまう。だからこそ「何度も見てもらう仕掛け」が必要です。

そして、10-20代の中で界隈化が進んだ昨今。

・似たようなテーマのドラマを、何度も何度も届ける。
・ペルソナの課題感に応じて、ドラマのテーマを変えて届ける。
・少しずつ、ブランドや世界観をすり込んでいく。
・ユーザーが忘れそうになるタイミングで、また現れる。

かつて、一家での団欒中に、テレビCMが一定期間繰り返し流れていて、多くの世代に対する「記憶の定着」に繋がっていたように。

SNS上でも「複数回の接触」が記憶の定着に繋がります。

そこで、あらゆる「界隈」に合ったパターンを複数用意することができるのが「ショートドラマのアカウント運用 / 継続投稿」です。

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ショートドラマは、短スパンで単純接触効果を形成できる手段

既に、国内でも複数の大手企業が、ショートドラマのアカウント運用 / 継続投稿を展開しています。1コンテンツ当たりの予算が少ないからこそ、GRP観点でも多くの人にしっかり届く “視聴インパクト” を持ち、テレビCMに代わる手段として注目されています。

もちろん施策次第ではあるものの、ショートドラマ制作会社への発注を通じて「これまでのテレビ広告に比べ、大幅なコストカットを実現して、同等以上の規模へリーチする可能性」があります。

ショートドラマのアカウント運用 / 継続投稿 は、その企画内容や脚本にも寄りますが、短期で成果を出す“即効型の広告”というよりは、少しずつ信頼や好感度を積み上げていく “資産型のプロモーション” と捉えていただくと分かりやすいかもしれません。

3. 買ってもらえるようにする

ショートドラマが直接「商品購入」に結びつくのは、いまだに簡単ではありません。実際、オーガニック投稿(広告配信なし)ではリンクが貼れず、購買導線がどうしても煩雑になりがちです。

まず、視聴者が投稿からアカウントを訪れる。
プロフィール経由で、ブランドサイトを開く。
さらにそこから、商品ページまでたどり着いて・・・

── そもそも、そこまでたどり着くのも、かなり熱心なファンでないと難しいのが実情です。

ですが、そんな2025年6月。
TikTokに「ショップ機能」のローンチが決定しました。

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引用元:AdverTImes

TikTokショップは、TikTokに現れた商品を、視聴者が “その場で” 購入できる機能。わざわざ別アプリを開く必要がなくなり、「気になった瞬間」にタップ1回で買える体験が、いよいよ当たり前になりつつあります。

これは、これまで「記憶に残すためのメディア」だったショートドラマが「購買アクションに繋がるメディア」へ進化していく可能性を秘めています。

とはいえ、機能が整ったからといって、勝手に商品が売れるわけではありません。むしろここからが腕の見せ所。たとえば、

・ストーリー内に商品をどんなトーンで自然に登場させるか
・視聴者が「自分ごと」として共感 / 憧れを抱けるシーンの配置
・思わず「衝動買い」させたくなるような、体験設計

過去にHA-LUでも、ECプラットフォーム「temu」の広告配信型クリエイティブに類似した広告配信型ドラマコンテンツを手がけ、実際に購買行動へつながる成果を生み出すことができた事例が複数件発生しています。

今後は、こうした「広告配信型ショートドラマ」や「アドアフィリエイト形式」のフォーマットも、より日本で拡大していくと予想されます。

中華圏や東南アジアではすでに、TikTokショップを用いたドラマ形式の販促が定着しており、化粧品などはその代表例です。

このトレンドが日本でも広がれば、ショートドラマ制作会社は “ブランディングだけでなく、ダイレクトに売上を担う存在" としても、よりシフトしていくでしょう。

HA-LUでは、ショートドラマのトレンドを押さえた、大きな施策が2025年夏にかけて、2-3つほどリリースを控えています!

ぜひお楽しみに🙆

さいごに

今回は「ただのコンテンツでは、モノは売れない」と痛感したお話でした今日のnoteをまとめるとこんな形!

1. 広告へのリテラシーが高まっている+界隈が広がりすぎて、α / Z世代のマーケティングはめちゃ難しくなってきている。

2. SNSショートドラマは再生回数が一定回るけど、モノを売るのは難しい。

3. これからは「ファンベース / 接点回数 / コンテンツ設計力」を武器に、リッチコンテンツ化が始まり、参入障壁がより高くなる。

2025年。短尺化の波は、止まりません。

一度、電動アシスト付き自転車に乗ったら、通常の自転車に乗ることが少し辛いように。1度、YouTubeで倍速視聴に慣れたら、コンテンツ視聴時に倍速にしないと少し退屈に思えてしまうように。

現在の日本市場を広告主視点で見ると、SHEINやtemuといった安価で多ロット生産体制を伴う企業にシェアを奪われるなど「国内ブランドが、少しずつSNS得意な外資企業にパイを奪われつつある状況」、そう感じています。

だからこそ、日本のブランドは、フレームワークや癒着には縛られず「可処分時間を預かっている媒体」を正しく見定めて、ブランドの世界観や伝えたいメッセージを、焦らず、丁寧に、何度も届けていくことが、日本の総合的なLTVを高めていくためには重要だと、私は考えています。

1度、手にした「楽できる手段」を人間は選択してしまいがちです。

だからこそ「短尺時代」に、価値あるクリエイティブを届けるべきだ。

そんな想いを馳せて、HA-LUではSNSショートドラマを制作する際、バイオレント / セクシュアルなインモラル表現には頼らず、純粋無垢な表現を軸に「心が夢中になる瞬間」をドラマで描き続けています。

その積み重ねこそが、長く愛されるブランドを形成し、ひいては日本全体でのGDPすら高めていく。

そう本気で信じて、今最も見られる「ショートドラマ」という媒体の価値を最大化させるよう、魅力的なブランドがより世の中に届くよう「魅力的なコンテンツで、モノが売れる」と向き合っていきたい。そんな気持ちです。

ちなみに、ここまで12,000文字。
たくさん語ってすみません🫠

ここ最近、HA-LUは有り難いことにブランド様や代理店様の皆さんへ、朝会などお時間を頂戴してご講演をさせていただくことが増えてきました。

正直、ここでは語れないぶっちゃけ話もまだまだあるので、もし気になる方は、ぜひ、お問い合わせやDMをいただけると嬉しいです🙆

次回予告

次回のテーマは、ショートドラマでの「稼ぎ方」について、お話する予定です。が、正直な話をすると “ショートドラマで儲けることは至難の業”。

なんでかっていうと、下記のような課題があるから。

1. "短い動画" ではあれど、中々苦しいキャッシュフロー
2. 本数・再生回数主義な制作体制に、起きがちな顧客とのハレーション
3. 過労、採用、オペレーションに課題山積み

その中で、トップランナー各社はどのような動きでショートドラマを展開しているのか。そして「ショートドラマ制作ならではの課題」について、弊社がどのように反省し、向き合い、解決策を講じようとしているのか。

その中でもより リアルで実務的な話 を、ディープにお話していきます👀

このnoteが不好評だったら、ここで打ち切るので😂、ぜひ「いいね・共有」など、いい反応いただけたら嬉しいです。よろしくお願いします(陳謝)

最後に、少しお知らせをさせてください!

HA-LU、採用募集中です!

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ここからより一層の盛り上がりを迎える「ショートドラマ業界」。

新しいマスメディアを作り上げるポテンシャルを持ったこの業界で、新しい一歩を踏み込んでくれる、そんな新しい仲間を探しています。

特に、こうした「新しい時代のマスメディア」をつくるためには、広告代理店でメディアや広告主と相対してきた代理店経験のある「ビジネスプロデューサー」の方をはじめ、"デジタル時代のバズ" や "行動変容" に知見のある「ディレクター / プランナー」の力が欠かせません👀

ぜひ、DMやカジュアル面談から、気軽に話しましょう🤝

www.wantedly.com ショートドラマレーベルHA-LUに興味ある方、カジュアルにお話しましょう! - 株式会社HA-LUのその他の採用 - Wantedly 募集要項をみる

お知らせ: HA-LU SNS研究部を設立しました!

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2025年5月、HA-LUでは新しく「SNS研究部」を立ち上げました!

HA-LUとして、公式に学生インターンを募集する初の機会です!ぜひ、SNSやトレンドに対して敏感な方、新しい流行創造に対して、知見を奮いたい方。こちらからぜひ大募集しています!

α・Z世代の “バズる” を科学する。株式会社HA-LU、「SNS研究部」始動 株式会社HA-LUのプレスリリース(2025年6月11日 10時00分)α・Z世代の “バズる” を科学する。株式会社HA prtimes.jp

ということで、次回もお楽しみに🫶
ここまで読んでくれてありがとうございました!

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