株式会社HA-LUは、縦型ショートドラマに特化し、SNSを起点にOOH・広告配信・インフルエンサー施策・リアルイベント・リテールへメディアミックスを展開する制作会社です。自社IPのショートドラマで育った共感を、「渋谷アオハル2.0祭」の主催、SEZANとのイベント共催、「ポプるっ!」の公開ラジオといったリアルイベントへつなげてきました。
ショートドラマとリアルイベントを連動させるときに大切なのは、「作品を観たから行きたくなる理由」「会場で作品の続きを体験できる設計」「イベントの体験がSNSと次の作品に戻る仕組み」をセットで設計することです。本記事では、HA-LUがなぜショートドラマからリアルイベントへ踏み出したのかを起点に、3つの実施事例と、広告主が集客・商品体験・SNS連動へ活かせる企画の考え方を紹介します。
この記事でわかること
ショートドラマ×リアルイベント連動とは何か、なぜ若年層の集客に効くのか
HA-LUがショートドラマからリアルイベントへ踏み出した背景
渋谷アオハル2.0祭・SEZAN共催・ポプるっ!公開ラジオでの連動のさせ方
広告主の課題に合う連動の型と、商品体験のつくり方
企画・予算・効果測定で決めておきたい項目
ショートドラマ×リアルイベント連動とは
ショートドラマ×リアルイベント連動とは、SNSで配信するショートドラマの作品・出演者・世界観を、来場者が実際に参加できるイベントの体験に広げ、その体験をSNSと次の作品に戻していく施策です。一般的なイベント協賛やSNS告知との違いは、イベントに行く理由が「作品と出演者への共感」から生まれている点にあります。
比較項目 | 一般的なイベント協賛 | ショートドラマ×リアルイベント連動 |
|---|---|---|
来場のきっかけ | 会場・出演アーティスト・景品 | 観てきた作品・出演者・世界観に会える |
ブランドの登場 | ブース・ロゴ・サンプリング | 作品内での使用シーンと、会場での体験がつながる |
SNSとの関係 | 告知とレポート投稿 | 配信前→当日→振り返り・次の話まで、作品として連続する |
終了後 | 接点が切れやすい | 作品の続編・出演者の投稿で関係が続く |
ショートドラマは、毎日のようにSNSのフィードで出演者と物語に触れてもらえる媒体です。視聴の積み重ねで生まれた「この人たちに会ってみたい」「この世界に入ってみたい」という気持ちが、イベントへの来場理由になります。広告主にとっては、作品内で商品が使われる場面と、会場で実際に商品を試す体験を一続きにできることが利点です。
なぜHA-LUは、ショートドラマからリアルイベントへ踏み出したのか
HA-LUが渋谷アオハル2.0祭を始めた背景には、ショートドラマで生まれた共感を、若者が自分で参加できる体験へ広げたいという考えがありました。取締役COO・稲葉潤が2025年9月30日に公開した開催の振り返りでは、年間539本のショートドラマ制作を通じて、画面越しの熱狂を実際の行動へつなぐ方法を考えていたことを説明しています。
作品で描いてきた青春を、参加できる時間にする
同記事には、代表・岡春翔の「誰しもが憧れる文化祭」をつくりたいという原点も記されています。HA-LUがショートドラマで描いてきた恋や友情、何かに夢中になる時間を、来場者自身が体験できる場にする。それが、渋谷アオハル2.0祭の出発点です。
好きな出演者がいるから出かける。友だちと写真を撮り、同じステージを観て、帰り道に作品の話をする。動画を観るだけでは生まれない体験が、作品への愛着をさらに強くし、次の話を観る理由にもなります。
広告主が活かせるのは、作品の文脈と商品の役割を結ぶ視点
連動企画では、作品の中で商品が果たす役割と、会場で参加者が商品に触れる場面を同じ文脈でそろえます。例えば、作品の登場人物が友だちと乾杯する場面で飲料が登場するなら、会場でも同じように乾杯できる演出を用意する。作品で描いたメイクを、会場でその場で試せるようにする。作品と体験が一致していると、ブースや配布、出演者のトークをひとつの目的へそろえられます。
HA-LUが手がけた、ショートドラマと連動した3つのイベント
HA-LUは、街に開かれたフェスから招待制の交流イベント、出演者とファンが同じ時間を楽しむ公開収録まで、作品とのつながり方に合わせて場をつくってきました。
事例・HA-LUの関わり | ショートドラマとの連動 | 実施した接点 |
|---|---|---|
渋谷アオハル2.0祭/主催 | 自社IPの新作発表・上映、出演者のステージ | 上映・トーク・音楽ライブ・商品配布・撮影体験 |
SEZAN × HA-LU パーティ/共催 | 作品づくりに関わるクリエイター・関係者の交流 | OR TOKYOでの招待制イベント |
ポプるっ!公開ラジオ/公開収録・配信を展開 | 作品の出演者が撮影エピソードを語る | 公開収録・SNSライブ配信・ガチャガチャ施策 |
以下では、それぞれの実施内容と、企業の企画に応用できる考え方を紹介します。
事例1|渋谷アオハル2.0祭:ショートドラマの世界を、街で体験するフェス
HA-LUは、2025年8月16・17日にMIYASHITA PARKを中心とする「渋谷アオハル2.0祭」を主催しました。8月15日の前夜祭や街中の連動企画も含め、ショートドラマ・音楽・ファッション・商品体験を楽しめる場を展開。日頃SNSで届けている作品や出演者との接点を、渋谷で過ごす時間へと広げました。

写真:渋谷アオハル2.0祭の開催風景。公式イベントページで世界観・出演者を見る
作品の上映と出演者のステージが、来場の理由になる
会場では「ポプるっ!」の新作発表・上映、映画『カラダ探し THE LAST NIGHT』の関連ステージ、ドラマ『アリアの番人』の上映とトークなどを実施しました。SNSで観てきた作品を大きな画面で観る時間と、出演者の言葉を直接聞く時間をつなげることで、作品の世界に足を運ぶ理由をつくっています。
2025年9月30日のHA-LU開催レポートでは、前夜祭を含む延べ約8,000人の来場を公表しています。来場者の世代・属性は10〜20代が78%。来場者によるSNS投稿は1,200件超、メディア露出は70件超でした。これらは2025年開催のイベント全体の公表値です。実施内容と数値は、HA-LUの開催レポートでご覧いただけます。
商品を手に取る瞬間を、作品と同じ高揚感の中につくる
日本コカ・コーラはゴールドスポンサーとして参加し、会場では無料配布と一斉乾杯の演出を実施しました。LuLuLunのフェイスパック配布も行い、来場者が商品に触れる機会を設けました。商品を受け取る行為に、作品や出演者を楽しむ会場の高揚感を重ねた事例です。
稲葉潤の開催の振り返りでは、HA-LUが大切にする「夢中」と、コカ・コーラの「夢中全開。」というメッセージの重なりが、協賛の背景として語られています。その共通点は、会場で商品を手に取り、一緒に乾杯する演出へつながりました。広告主が応用するなら、「ブランドが大切にする価値」「作品が描くテーマ」「会場で参加者がとる行動」を一組にして企画します。
企業・地域・コンテンツの関係を、実施体制にする
HA-LUが主催を担い、三井不動産・東急不動産などが協賛、東急・SHIBUYA109エンタテイメント・Lemino・Popteenなどが協力しました。2025年8月14日の発表には、渋谷区観光協会・渋谷未来デザインの後援も記載されています。協賛・協力・後援の発表では、各社・団体の参加体制を確認できます。
「何より、もっと渋谷を若者で盛り上げたい。」
出典:「画面越しの熱狂」を「オフラインの行動」に変える方法(稲葉潤)。開催の背景や制作・地域調整の現場を、当事者の視点から読める記事です。
事例2|SEZAN × HA-LU:作品づくりの仲間が集まる、招待制の交流イベント
HA-LUは、クリエイティブプロダクションSEZANと共催し、2026年5月20日に「SEZAN × HA-LU パーティ」を開催しました。会場はMIYASHITA PARK内のOR TOKYO。関係者を中心に若者が集まる招待制のクローズドイベントとして、参加者同士が交流する場をつくりました。
開催日・会場・共催体制は、SEZAN × HA-LU DJ Partyの事例詳細に掲載しています。
招待制の事例から、広告主は何を学べるか
ショートドラマは、出演者・クリエイター・制作スタッフのつながりから生まれます。招待制の交流イベントは、そのつながりを深め、次の作品やタイアップの起点をつくる場になります。広告主がこの形式を応用するなら、クリエイターや出演者を招いた商品体験会で、商品の背景をつくり手から聞き、実際に使い、作品での使い方を一緒に考える時間を用意する方法があります。
目的が継続的な関係づくりなら、会場の規模に加えて、対話できた相手、関心が寄せられたテーマ、実施後の相談や作品への起用につながったかを振り返ります。
事例3|ポプるっ!公開ラジオ:作品の出演者と、会場・配信の両方で会う
HA-LUは、2025年11月3日の「渋谷スタートアップ文化祭」で、Popteenと共同運営するショートドラマ「ポプるっ!」の公開ラジオを実施しました。川野明愛さん・向井怜衣さんが出演し、渋谷ストリームホール4階での公開収録と、「ポプるっ!」アカウントでのライブ配信を展開。ガチャガチャ施策を含む関連施策には、3時間で約800名が参加しました(HA-LU媒体資料集計)。
ポプるっ!公開ラジオの事例詳細では、出演者・会場・配信時間・参加規模をご紹介しています。主催者が2025年11月2日に発表した出展案内(プレスリリース)にも、「ポプるっ!」の公開ラジオやガチャ企画が紹介されています。
なぜ公開収録とライブ配信を組み合わせるのか
ショートドラマの視聴者は全国にいます。公開収録とライブ配信を組み合わせると、会場に来られるファンとオンラインの視聴者が、同じ出演者・同じ話題に同時に触れられます。開催時の案内では、撮影エピソードや現場の裏話を語るトークと、公式アカウントでの配信が告知されました。作品への関心を、出演者の素顔を知る楽しみへ広げた設計です。
広告主の企画に活かすなら、会場参加者と配信視聴者それぞれの次の行動を決めます。例えば美容商品のタイアップでは、作品内で使う場面を見せ、トークで使い方を話し、会場には試せる場所を用意し、配信からは商品情報へ進めるようにします。Popteenのモデルと青春ドラマを組み合わせる媒体の特徴は、ポプるっ!のメディア紹介・タイアップメニューで詳しくご覧いただけます。
ショートドラマ×リアルイベントは、「配信前・当日・配信後」の3段階で設計する
3つの事例に共通するのは、作品・出演者への共感をイベントへの参加理由にし、イベントの体験を再びSNSの作品に戻していることです。企業の企画では、次の3段階で接点をつなぎます。
段階 | ショートドラマで行うこと | イベントで用意すること |
|---|---|---|
配信前/行きたくなる | イベントを予告する話、出演者からの告知、作品内での商品の使用シーン | 開催情報、体験内容、参加方法の案内 |
当日/体験する | 会場限定の上映、出演者のトーク、撮影したくなる作品の再現シーン | サンプリング、商品体験、撮影スポット、迷わず参加できる案内 |
配信後/関係が続く | イベントの振り返り動画、会場で撮影した素材を使った新作、続編 | 商品・店舗ページ、次の企画への案内 |
例えば商品を試してもらうことが目的なら、作品内で商品が使われる話を事前に配信し、当日は同じ商品を受け取れる場所を用意し、終了後は振り返り動画から商品情報へ戻れるようにします。作品・会場・SNSで同じ商品が同じ文脈で登場することで、イベントと日常がつながります。
HA-LUのハル学園のブランドタイアップやメディア・ソリューション一覧では、作品ごとの接点を紹介しています。地域や商業施設への来訪を軸に企画したい場合は、地方創生・地域PRのショートドラマ活用事例も参考になります。
広告主は、自社の課題に合う連動の型をどう選ぶか
連動の型は、参加者に起こしてほしい行動から選びます。若年層との最初の出会いを増やしたいのか、商品の良さを実感してほしいのか、特定のコミュニティとの関係を深めたいのか。優先する目的によって、作品とイベントのつなぎ方が変わります。
広告主の課題 | 参考にする連動の型 | 確かめる反応 |
|---|---|---|
ブランドを知るきっかけを増やしたい | フェス型。作品の上映・出演者のステージを入口に、商品と出会える場所や演出を用意する | 接触・体験人数、ブランド認知の回答 |
商品の使い心地や価値を伝えたい | 体験会型。作品で描いた使用シーンを、会場で実際に試せるようにする | 体験完了数、理解・利用意向の回答 |
クリエイター・出演者との関係を深めたい | 招待制。つくり手との対話や作品への起用を見据えた交流を組み込む | 具体的な感想、実施後の相談・起用 |
ファンとの接点を会場の外にも広げたい | 公開収録・配信型。出演者のトークと配信を組み合わせ、視聴後の案内を用意する | 会場参加、配信視聴、商品ページへの遷移 |
上表は3事例をもとにした企画の選び方です。最優先の目的を一つ決め、その目的に必要な接点へ予算と準備時間を配分します。
協賛・共同企画で決めておきたい、目的・実施範囲・評価
HA-LUの取り組みには、自社主催、パートナーとの共催、他のイベント内での作品・出演者の展開があります。相談時には、既存イベントへの協賛、新たなイベントの共同企画、ショートドラマのタイアップとイベントをセットにした施策のうち、事業の目的に合う進め方を整理します。
企画と予算を具体化する5つの項目
届けたい人:年代だけでなく、好きな作品・出演者、普段見ているSNS、会場に来るきっかけを共有します。
事業の目的:認知、商品体験、会員登録、店舗への来訪など、優先する行動を決めます。
実施範囲:ショートドラマの制作・配信、ステージ、ブース、商品配布、SNS投稿、ライブ配信を組み合わせます。
予算と進行:作品制作、協賛、出演、会場、施工、運営、物品・配送に必要な費用と、準備・確認のスケジュールを整理します。
実施後の活用:記録映像や出演者素材の二次利用の媒体・期間、振り返り動画、続編への展開を企画時に決めます。
来場・体験・その後の行動を測る
渋谷アオハル2.0祭ではイベント全体の来場・SNS投稿・メディア露出を、ポプるっ!では関連施策の参加規模を記録しています。企業との企画では、こうした全体指標に、作品の視聴データとブランドごとの指標を重ねることで、実施後の振り返りを具体化できます。
確かめたいこと | 指標の例 | 準備すること |
|---|---|---|
作品が来場につながったか | 告知動画の再生数、来場数、来場のきっかけ(アンケート) | 対象期間、受付・アンケート方法、集計単位 |
商品に触れたか | 配布数、体験参加数、ブースの滞在・感想 | 在庫・参加記録、簡潔なアンケート |
次の行動につながったか | 商品ページ閲覧、登録、クーポン利用 | 専用URL・QR、案内先、計測期間 |
体験がSNSに戻ったか | 関連投稿数、振り返り動画の再生・コメント | 対象投稿の定義、集計期間、内容の確認 |
企画の目的とKPIの考え方は、ショートドラマ広告の活用戦略とKPI設計、制作費用の考え方はショートドラマ制作費用の相場と内訳でも解説しています。
ショートドラマとリアルイベントの連動を相談する
HA-LUは、ショートドラマの企画・制作と自社IP、出演者との接点を活かし、ショートドラマとリアルイベントを組み合わせた施策をご提案します。街に広がるフェス、交流を深める招待制イベント、ファンが集まる公開収録など、届けたい人とブランドの目的に合わせてご相談いただけます。
商品・サービス、届けたい人、希望する時期・場所、予算の目安を、HA-LUへのイベント・タイアップ相談からお知らせください。
関連事例を、検討したいテーマから読む
渋谷アオハル2.0祭の公式ページ:イベントの世界観、出演者、参加企業を知る。
SEZAN × HA-LU DJ Party:共催による招待制イベントの実施内容を知る。
ポプるっ!公開ラジオ:会場・配信・関連施策の組み合わせを知る。
画面越しの熱狂をオフラインの行動に変える方法:HA-LUの当事者が語るイベントづくりの背景を読む。
執筆者・事業の視点
稲葉 潤|株式会社HA-LU 取締役COO/ビジネスプロデューサー
ショートドラマを起点とする広告事業や、都市・商業施設と連動するリアル施策に携わる。本記事では、HA-LUが主催・共催・展開してきたイベントをもとに、ショートドラマとリアルイベントを連動させる企画の考え方を紹介しています。開催の背景や現場で得た知見は、上記の執筆記事でも公開しています。




